イエメンのアリ・アブドッラー・サーレハ大統領は、イエメン北部での政府軍と反政府軍との紛争のなかで恣意的に逮捕された69名を、釈放するよう命じました。ヒューマン・ライツ・ウォッチと現地の人権団体が作り出した国際的・国内的な圧力に、イエメン政府が対応した結果です。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ここ数ヶ月の間に、これまで国際的に光があたっていなかったこのイエメン北部危機について2つの報告書を発表していました。ひとつは違法な拘禁(ジャーナリストの逮捕や、反政府勢力を捕まえるためにかわりに家族を拘束する手法などを含む)についての報告書で、もうひとつは、戦闘に巻き込まれた民間人への人道支援の困難についての報告書でした。サヌアで2つ目の報告書を発表した後、ヒューマン・ライツ・ウォッチは政府高官らと面会し、恣意的逮捕と強制失踪について調査を行うよう求めました。ヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書の結果、国際社会の関心が高まったことに力をえた現地の人権団体も、より積極的に発言するようになりました。イエメンの活動家たちは、モスクで座込み抗議を行い、大統領に陳情書を提出して、被拘禁者の釈放を要求しました。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、ひきつづき、イエメンでの政府対反政府勢力の紛争での国際法違反を監視し続けていきます。
イエメン北部紛争:拘束されていた69名、釈放へ
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